レポトンで東京ドームイベント運営のペーパーレス化に成功!(株式会社東京ドーム)

RepotoneU 導入事例紹介
東京ドームの前で微笑む向井氏

業種:アミューズメント事業、娯楽業

事業規模:929人

利用用途:

・イベントのコンテストのエントリー用紙作成に利用
・審査確認用紙の出力に利用

会社HP:https://www.tokyo-dome.co.jp/

幕張メッセで開催されたCybozu Daysの「kintoneAWARD2020」での登壇発表で見事グランプリを受賞された株式会社東京ドーム。「テーブルウェア・フェスティバル」「世界らん展」などの大規模な自主興行イベントの運営を担当されている興行企画部で、ペーパーレス化にレポトンを活用されている様子をお聞きしました。また、開発パートナーである株式会社ミューチュアル・グロースとの役割分担や進め方など開発支援希望の方必見の事例です。

ポイント
約400社/1イベントとのやり取りをkintoneとレポトン含むプラグインで仕組み化できた
10cmのファイル×3冊分のペーパーレス化に成功し業務の効率化が進んだ
開発パートナーとの役割分担で最適な構築支援体制ができた

目次

導入背景:PDFとExcel両方に対応していることが決め手

事業内容について教えてください。

株式会社東京ドームはドームシティ全体を活用し多くのエンターテインメントを提供しています。その中でも私が所属します興行企画部は、ドームを運営している企業の中では珍しく自主興行イベントを多く提供しています。代表的なイベントとして、「ふるさと祭り東京」「テーブルウェア・フェスティバル」「世界らん展」などがございます。その他にも音楽ライブや各種イベントの際に会場をお貸ししている貸館業務も行っています。

綺麗な器が並ぶテーブルウェア・フェスティバルの様子
「テーブルウェア・フェスティバル」の会場の写真
豪華絢爛な世界らん展の入場ゲート
「世界らん展」の入場ゲートの写真

レポトン導入前の課題を教えてください。

興行企画部では「テーブルウェア・フェスティバル」についてと「世界らん展」などのイベントを企画し運営をするわけですが、規模も大きく年間で1000社くらいの関係者とのやり取りを紙で行っていました。しかも代表的なイベントは1月と2月に開催されますので、イベントへの出展案内・申し込みや出展者への連絡のやりとりなど複数イベント分が重複して発生してしまいます。この外部とのやりとりに関して、とにかく紙の作業がとてつもなく多いということが一番の課題でした。

大規模イベントの申込期間の重なりと紙を使った業務の発生期間のイメージ
大規模イベントの申込期間の重なりと紙を使った業務の発生期間

「テーブルウェア・フェスティバル」ではテーマに合った器やテーブルセッティングのコンテストを実施しています。事前エントリーをしてもらって作品を出し合い、外部の有識者による審査をして入賞作品を決める催し物です。作品のエントリーは紙に手書きだったため、当て字や環境依存文字が使われた読解が難しい作品名やタイトル・急いで書いた文字や作業場の汚れなどにより判別が難しいものもありました。当時は転記も難しくそのまま手書きのエントリー用紙を審査用紙として活用していました。

書き方の自由度が高いことで魅力が平等に伝わらない可能性があるという運営の難しさもありました。また、同封してくれているエントリー作品の写真もPDFにスキャンする作業も大変でした。

色々なツールの中でレポトンに決めた理由を教えてください。

不正防止のためにPDFの方が利用頻度としては多いのですが、レポトンはPDFに加えExcelにも出力できる汎用性が魅力でした。使用する相手や用途により使い分けることができるため選択肢があることが良かったです。

お話をお伺いした時の向井氏
お話をお伺いした興行企画部 向井氏の写真

また、kintoneのプラグイン設定の中で設定が完結しており元の帳票フォーマットを差し替えるだけで、テンプレートの一括変更ができるところも使いやすいです。イベントによってテーマカラーがあり帳票のテーマカラーをすり替える必要があったりします。その変更もテンプレートを差し替えるだけでその他の設定は維持したまま素早く作業が完了するのでとても便利です。

イベントによるテーマカラーでフォーマットの差し替えが簡単にできるレポトンの様子
イベントによるテーマカラーでフォーマットの差し替えが簡単にできるレポトン

レポトンの利用状況について教えてください。

レポトンは汎用性が高いため、他の部署ではお客様ごとの情報登録の確認や請求書の発行に常時利用しています。

興行企レポトンを設定し利用しています。

「ふるさと祭り東京」は様々な飲食物も取り扱うイベントでしたため、イベントが行われていたレポトン導入初期には指定された様式の書類を保健所へ提出する業務にレポトンを活用していました。(取材時には「ふるさと祭り東京」のイベントは開催されておりません。)

利用方法1:イベント内のコンテストの審査用紙の出力で活用

コンテスト用の”審査用紙”の出力の場合の利用方法とその効果を教えてください。

「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテスト審査用紙の利用方法と効果のまとめ
「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテスト審査用紙の利用方法と効果のまとめ

導入前の課題で触れた「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテストの審査用紙の作成に活用に利用しています。以前は、申し込み準備の段階から全て紙での運用でした。申し込みをしてくれそうな取引先へイベントのご案内から申込用紙まで全て印刷したものを封筒で送付するところから業務スタートです。

レポトン導入前のテーブルウェア・フェスティバルのコンテスト審査用紙の紙を用いたフロー
レポトン導入前の「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテスト審査用紙のフロー

エントリー用紙、同封された作品の写真を仕分けします。その後、会社名や住所など基本情報のみエクセルへ転記作業を行います。また写真については電子データ化するためにスキャンをしていきます。エントリー用紙について全てのエントリー分をまとめてzipに変換し、外部の審査員の方々へ個別にメールをします。審査員の中には郵送を好む方もいますのでその場合印刷し郵送しています。

レポトン導入後にはテーブルウェア・フェスティバルのコンテスト審査用紙は1クリックで作成できた
レポトン導入後の「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテスト審査用紙のフロー

kintoneとレポトン(とその他のプラグイン)を導入後には、申し込みはwebフォームからに変更しました。webフォームはkintoneと連携しているため申し込みがあると自動で基本情報やエントリー用の項目がkintoneのコンテストアプリのレコードに登録されます。その後、その情報を元にレポトンで出力ボタン1クリックで審査用用紙を出力し自動でzipが生成されます。こちらをメールで一括送信すれば審査業務は終了です。

テンプレートを標準化し電子化ができたことで審査員の方からも「見やすくなった!」「審査しやすくなった!」という声を聞いています。以前より作品の魅力が伝わるフォーマットで、より公平性のあるコンテストの運営ができるようになったと感じます。

「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテストアプリから審査用紙を出力するイメージ
「テーブルウェア・フェスティバル」のコンテストアプリから審査用紙を出力するイメージ

利用方法2:審査登録確認用紙の出力で出展者への確認業務に活用

“審査登録確認用紙”の使い方とその効果を教えてください。

「世界らん展」のコンテストの審査登録確認用紙の利用方法と効果のまとめ
「世界らん展」のコンテストの審査登録確認用紙の利用方法と効果のまとめ

審査登録確認用紙は「世界らん展」というイベントの業務で利用しています。
「世界らん展」にもお花のアレンジメントのコンテストがあり、エントリーがあった方へ確認として審査登録確認用意を郵送しています。

申し込み用紙自体も郵送で届くため、確認用紙の作成も紙に書かれた情報をExcelに転記して紙に印刷していました。

レポトン導入前後の世界のらん展のコンテストの審査登録確認用紙の作成業務のフロー
レポトン導入前後の「世界らん展」のコンテストの審査登録確認用紙の作成業務のフロー

レポトンを導入後、kintoneから1クリックで確認用紙を作成することが可能になりました。こちらの全体のフロー自体も今後は「テーブルウェア・フェスティバル」と同じくフォームでの受付や送付としたいと思い現在業務の見直しを行っております。

「世界らん展」用のアプリから確認用紙を出力するイメージ
「世界らん展」用のアプリから確認用紙を出力するイメージ

社内浸透:社内も社外も役割分担を工夫した

レポトンの社内展開方法について教えてください。

レポトンを構築する担当者は限定し、構築担当が設定したものを現場の方が使うという役割を分けて展開しました。
私は導入初期の担当から構築を引き継いで2代目となりまして、導入初期は現場側の担当でした。導入初期の担当が社内異動となるタイミングで、構築担当を引き継ぎ、今回お話しした内容についてはほぼ一から全て構築をしていきました。

現場からの「こうして欲しい」「ここがもっとよくなると良い」などの声は、普段の業務のコミュニケーションから自然と集まったため、それを逐一取り入れていきました。

レポトンの社内浸透で工夫されたことがあれば教えてください。

構築担当と現場担当で役割を分けることで、現場の方は帳票を作るための作業がなくなり、出力ボタンを押せば欲しい帳票が出てくる嬉しい状態となったためスムーズに活用は広がっていきました。

パートナーである株式会社ミューチュアル・グロース様との伴走を決めた理由とどのように取り組まれたか教えてください。

(システム構築担当 向井氏)

一口に「自主興行イベント」といっても各イベント毎に管理したい情報が違っていました。イベント毎に管理したいというこちらの希望するシステム構築について、様々なノウハウを持つミューチュアル・グロースさんが適していました

(株式会社ミューチュアル・グロース 石川氏)

イベント毎に管理したい項目も違えば業務フローも異なっていましたため、アプリ内で共通項目を設置して分けるというより、アプリそのものを作り分けて構築をしていきました。様々なイベントのヒアリングを行った末、その方が業務フローを考えると効率的だと考え、全体のアプリ設計をご提案しました。

笑顔で話す株式会社ミューチュアル・グロース ビジネスイノベーション部 部長 石川氏
株式会社ミューチュアル・グロース ビジネスイノベーション部 部長 石川氏の写真

(株式会社ミューチュアル・グロース 澤田氏)

普段からkintoneだけではなく、様々なプラグイン(ソウルウェア社以外も含む)をご案内しており、今回の東京ドーム様においても最適な組み合わせでご提案しました。レポトンは直感的な操作で設定が出来る為、お客様主体でスムーズに設定作業が行えました。私たちはお客様の作業が滞らない様に、操作に関するご質問対応や、細かな設定に関してフォローを行いました。全体を通して、向井さんをはじめ現場の方と相談しながら一緒に作り上げていきました

笑顔で話す株式会社ミューチュアル・グロース セールスプロモーション部 部長 澤田氏
株式会社ミューチュアル・グロース セールスプロモーション部 部長 澤田氏の写真

この取材を機に改めて昔ヒアリングさせてもらった業務を振り返ると懐かしさを感じますね。興行企画部様向けの仕組み化は概ね終了しておりますので、現在は他部署でのkintone開発支援を継続的に行っています。

(向井氏)

こちらの要望とkintoneやその他プラグインの特徴を加味し良い塩梅で全体設計をミューチュアル・グロースさんが行い、自分たちでできる設定は自分たちで行うように役割を分けて構築を進めていった流れとなりますね。そのため、現在はレポトン含めkintoneを利用した新しい仕組みも自社で構築が可能です。全てをまるっと開発して納品するのではなく、できることは自社でできるようにフォローアップしてくれる対応が今でも大変助かっています。

話を伺った向井氏
興行企画部 向井氏

導入効果:10cmのファイル×3冊分のペーパーレス化に成功!業務の変化にもスムーズに対応できる体制ができた

レポトンの導入効果について教えてください。

一番の悩みだった”紙”の業務が大幅に減少したことです。「テーブルウェア・フェスティバル」「世界らん展」のコンテスト業務だけでも年間で約10cmの背幅のファイルが3冊分はなくなりました

その分作業時間も短縮されていて、イベントのその他の大事な業務に時間を投資することができています。

またコロナ禍もあり、「ふるさと祭り東京」のイベントが終了したり、新しくお取り寄せネットの通販サイトを展開したりこの数年でイベントの流れも変わりました。そういったイベントの変更・終了・立ち上げについてもkintoneとレポトン(またその他プラグイン)を柔軟に使うことで乗り越えることができました。

レポトンの導入の効果のイメージで30cmの背表紙のファイルがなくなった様子
レポトンの導入の効果イメージ

今後の展開:「世界らん展」のコンテスト業務への展開を準備中

今後の展開について教えてください。

自主興行イベントが増えていく中で、kintoneの活用することによりさらなるペーパーレス化、作業時間の削減ができると考えています。直近で考えているのは「世界らん展」の業務での活用です。

すでにお話しした通り、「世界らん展」にもすでにレポトンは活用していますが、まだ活用ができていない部分があるんです。それはアレンジメントのコンテストの審査用紙です。アレンジメントは当日イベントに生きたお花の作品を持ってくるので事前の審査では絵コンテでのエントリーとなります。現在は手書きの絵だったのでまだ原画そのままを郵送で送ってもらっていますが、これも可能であれば電子化していきたいと考えています。

これからもイベント当日に素晴らしい作品や催し物をご覧いただくために運営業務の効率化についても努めていきたいと考えております。

【この事例の開発パートナー】

株式会社 ミューチュアル・グロース

ミーチュアル・グロース様のロゴ

kintoneを駆使した月額課金型の業務改善支援サービスをメインで提供しています。お客様の事業成功までのゴールを細かなプロセスに分解し、そのプロセス毎に最適な施策をお客様とご一緒に立案・実現する伴走型SIです。

優先度に応じてプラグインやカスタマイズを含めた開発作業はもちろん、業務ルールの見直しやkintoneの勉強会、マニュアル作成支援等も対応しています。

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