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売上200%を実現!kintone×レポトンで製造業の工程管理を効率化(株式会社創造化学研究所)

株式会社創造化学研究所の外観の写真

業種:製造業

事業規模:20人

利用用途:

・製造指示書/工程表の作成

・出荷指示書や出荷伝票の作成

会社HP:https://icc-ts.com/

学術出身の創立者のもとその時代に必要な研究設備を開発し提供してきた株式会社創造化学研究所ですが、その製造工程の管理は今まで紙で行っていました。考え方や経験も様々な従業員を統率する中で、超えなければいけないDX化への心理的ハードルをkintoneやレポトンの活用で乗り越えた事例です。今回は管理統率者の立場である事業開発部室長の三宅様と、現場製造員のお立場である三原様に、両方の側面から導入のお話や具体的な利用方法をお伺いできました。

ポイント
レポトンの導入により二次元バーコードを利用した工程管理が可能に
レポトンの活用で現場の運用を変えることへの心理的ハードルを突破した
受注から出荷までのフローの見える化により生産台数が向上し売上200%へ増加

目次

導入背景:「二次元バーコードを利用した工程管理ができること」が決め手

事業内容について教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
株式会社創造化学研究所では、大学や国の研究機関、企業の研究開発で使用される理化学機器(実験装置)の開発・製造を事業としています。
主に有機溶媒回収装置がメインの製品ですが、規格品だけではなく他社では対応が難しいようなユーザー仕様での特注装置や、完全オリジナルの開発装置も製造しています。少数精鋭ならではのきめ細やかな対応で、客先打合せから設計〜製造〜納品まで自社内完結でサービスを行っております。

大気環境の保全や作業効率化など時代に合わせつつも、常に地球環境に優しく、工夫に富だ先端技術の開発と実用化を念頭に企業活動を続けています。

主力製品と組み立ての様子

レポトン導入前の課題を教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
kintoneやレポトンを導入する前は、工程管理や出荷処理などに必要な全ての業務を紙を利用して行っていました。受注された製品がいつ製造工程に入ったのか、どこまで進捗しているのか、いつ出来上がるのかなどのスケジュールは見える化されておらず、現場担当に聞くしかありませんでした。
世の中のDXの波に乗り、ツールを導入すれば解決することは認識していましたが、もう一つ大きな課題がありました。製造現場では長年、知恵と工夫で紙での運用を行っていたこともあり、デジタル化しようとしてもタブレットやPC端末を利用した入力に対して心理的なハードルがあったことです。

(製造部 三原氏)
PCを立ち上げて、入力して保存するという動作でさえも現場の目線からだと抵抗がありました。図面や工程表、実際の部品などを作業場で動かしながら製造をしていたので、そこで紙ではない”データ”の管理をするのはとても難しいと感じていました。

(事業開発部 室長 三宅氏)
営業部や管理の立場は社員が多いですが、製造部では多くのパート従業員が活躍してくれていたため、社内の関係性を悪くするような強制的なDX推進は望んでいませんでした。そのため、現場の運用を大きく変えることなく、デジタル化をする必要がありました。

レポトン導入前の課題とDX化の方針

色々なツールの中でレポトンに決めた理由を教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
約5年ほど前に、製造部と営業部しかなかった組織に加えて事業開発部という新しい組織を作りました。業務範囲としては、装置の設計から事業企画、社内業務改善、作業効率化推進まで対応するいわゆるなんでも屋です。この社内の流れもあり、kintoneを導入を進めていました。

kintoneの導入で管理したかったデータは電子化することができました。ただ、”現場(製造部)の運用を大きく変えることなく、デジタル化させる”ということがkintoneだけでは難しいと感じていました。kintoneはクラウドツールですので、利用者は必ず何かしらの端末を操作する必要があったからです。また、kintoneの標準機能では必要としているフォーマットの出力もできないというところも懸念していました。

この状況を打破するためにkintoneの情報収集をしていたところ、kintoneから二次元バーコードを印字したPDFを出力して業務に利用している導入事例を見つけました。さらに、当時kintoneについて相談をしていた会社からレポトンがとても使いやすいという口コミを聞いたことがきっかけで検討を始めました。

他社比較も行いましたが、実際にレポトンをトライアルで使ってみると、特に設定などに困ることもなく、現場のDX化をスムーズに推進できるイメージができたため導入を決めました。

kintoneのみ導入の場合とレポトンを併用する場合の違い

レポトンの利用状況について教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
全ての従業員が活用しています。受注管理、製造工程管理、在庫管理など製造業ならではの帳票作成もしていますが、出張計画、旅費精算など幅広く使えて非常に便利です。

社内の利用がメインですが、外部に提出する帳票にも使っています。データを書き換えたりする必要のない作業ではPDFを利用していますが、一覧表など一部でExcelも出力しています。

利用方法1:工程管理に必要な製造指示書の帳票出力に活用

“製造指示書”の出力の場合の利用方法とその効果を教えてください。

製造指示書の利用方法と効果
工程管理にレポトンを導入する前後の比較

(事業開発部 室長 三宅氏)
導入前はExcelで空のフォーマット(枠線などを書いただけのもの)を作り、印刷をした紙を作業場にストックして必要なタイミングで紙を取り、手書きで記入して利用していました。

1工程に1枚の紙の指示書を利用します。次の工程に進む時には新しい紙(製造指示書)をとり、工程が進むたび管理する紙が増えていき、最終的に工程分の紙束と納品物ができあがるのです。さらに指示書には在庫管理の機能もあり、利用した部品の個数を書いています。とはいえ、束になった指示書を見返すのは製品完成時のため、実在庫の個数は把握ができずタイムラグがありました。

現在は、営業をかける段階からkintoneにデータが入っている状態です。受注済みで製造が開始される日の朝に、当日製造工程に入る製品の指示書をレポトンを利用して作成しています。指示書にはkintoneのレコードURL情報を二次元バーコードにして印字しています。現場の製造部員はタブレットを使って二次元バーコードを読み取り処理をします。必要最低限の操作で、リアルタイムに工程管理や在庫管理ができるようになりました。

レポトンから出力した指示書を活用しながら作業をする様子

(製造部 三原氏)
二次元バーコードを読み取ってボタンを押すという動作であれば対応ができました。理想をいえばペーパーレスにしたいところだと思うのですが、そこを現場の希望に寄り添って合わせてくれたのはレポトンがあってこそだと感じています。

レポトンで印字したバーコードを現場で読み取る様子
kintoneの製造進捗管理アプリと製造指示書の出力イメージ

利用方法2:出荷指示書や出荷伝票を製品出荷作業に活用

“出荷指示書”や”出荷伝票”の使い方とその効果を教えてください。

出荷指示書や出荷伝票の利用方法と効果
受注から出荷管理にレポトンを導入する前後の比較

(事業開発部 室長 三宅氏)
出荷指示書は完成した製品を梱包し出荷する作業で利用している帳票です。以前はFAXやメールで受領した注文の文面をそのまま印刷し、製造作業場で保管していました。製品が完成すると該当の注文内容の紙と照らし合わせて出荷していました。紙で行なっていた工程管理とも相まって、注文日や納品希望日で問い合わせがあっても、製造状況を調べるのに時間がかかっていました。

現在は、出荷作業当日に出荷指示書や出荷伝票の作成にレポトンを利用しています。出荷指示書のチェック項目を確認しながら作業を行った後、kintoneのステータスを完了させます。出荷準備が整ったら出荷伝票を利用して配送作業も行っています。これらにも二次元バーコードを印字しているため、紙の運用を残しつつkintoneの更新もできるような仕組みで活用しています。

kintoneで工程管理を実施することで、製造工程の進捗が確認でき、出荷待ちの製品一覧も見える化できました。出荷の作業も一元管理ができることで作業の平準化にもなっています。 

レポトンの帳票設定や二次元バーコードの設定の様子

社内浸透:既存の帳票フォーマットから変化を少なくしたことがポイント

レポトンの社内展開方法について教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
kintoneの構築〜レポトンの設定まで全て私一人で行いました。一通りフローを作ってから現場に見せて使ってもらい、フィードバックをもらいながら改善して完成しました。

(製造部 三原氏)
現在は3〜4名ほど管理者の権限をつけていますが、私もそのうちの一人です。ツールへの苦手意識はやはりあるため、現在その意識と格闘しながらレポトンも設定を変更できるように勉強中です。

レポトンの社内浸透で工夫されたことがあれば教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
一番意識したのは、既存のフォーマットから変化を限りなく少なくしたことです。レポトンに既存のフォーマットを設定するのですが、一部そのまま利用できない部分もありました。主に、改行や行間などの設定などですが、細かな範囲になるため、既存のフォーマットを少し変えただけで対応が可能でした。なるべく現場にバレないようにしたいと考えていました。

事業開発部 室長 三宅氏

更新作業についても、二次元バーコードを読み取ってステータス更新のボタンを押すだけにしました。必要最低限の紙への印刷や手書きの入力などを残しながら半年ほどの試行期間を経て浸透を進めました。

(製造部 三原氏)
kintoneだけ導入して、レコードのこのフィールドを更新して・・・という説明をされていたら現場は確実に拒絶反応をしていたと思います。二次元バーコードを読み取ってボタンを押すだけであればできそうだというイメージが導入を前向きにさせてくれました。

導入効果:工程管理業務の効率化により生産台数が向上し売上が200%に増加

レポトンの導入効果について教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
レポトンを活用することによって現場とのハレーションを防ぐことができています。結果的に強引にDXを推し進めるよりも、社内の関係性もよくなり、実現したかった工程管理や受注〜出荷フローの見直しができました。顧客からの問い合わせの電話にも、即時で回答できたり、外出時にも状況を把握して対応ができるようになり営業部の活動促進にも繋がっています。

嬉しいことに約5年前から売上は200%に増加しています。売上増加の要因全てにツールの導入が寄与しているわけではないですが、工程管理の見える化で生産台数が増加したのは事実です。売上の構成割合も規格品5:特注品5から6:4に変化したことで、以前より安定した売上の構成となり経営的なリスクヘッジも進んでいます。

レポトンを介すことで、導入ハードルの壁を越え、現場を巻き込むことができたことがこのような効果につながっていると感じます。現場に寄り添えなかったらDX化は進めることさえできなかったと思います。

kintoneとレポトンを活用することによる全体的な効果

今後の展開:ペーパーレス化の実現を視野に入れた業務改善

今後の展開について教えてください。

(事業開発部 室長 三宅氏)
完全ペーパーレス化を目指していないと言えば嘘にはなりますが、現在の事業規模ではそこまで求めなくても良いだろうと思っています。製品を必要としているお客様に必要なものを届けるために、安定した稼働を優先しつつできることからDX化に取り組みたいです。

kintoneとレポトンの組み合わせは、中小企業にこそ必要なツールだと感じているため、引き続き活用の幅を広げていきたいです。

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