
業種:医療・福祉、建設業
事業規模:51名
利用用途:
・予実を示すエラーリスト作成に利用
・訪問先現地で出力する適合訓練報告書に利用
・福祉用具レンタルの契約書作成に利用
介護保険サービスの1つとして福祉用具のレンタルや販売、そして高齢者向けバリアフリー工事などの住宅改修工事を手掛けている株式会社ナガヨシでは、自治体への介護報酬請求時に情報連携が欠かせないケアマネージャーとの帳票のやり取りにレポトンを活用しています。ケアマネージャーが求める情報提供を効率的に実施できる仕組みづくり、介護業界ならではの活用方法です。
| ポイント |
| 1日ほど要していたケアプランと実績の差異の可視化がわずか30分で対応可能になった |
| 適合訓練報告書を現地訪問の際にすぐに作成できその場でFAX送信ができるようになった |
| 契約書をその場で出力が可能になり契約内容修正のための現地訪問の交通費削減に繋がった |
目次
- 導入背景(「直感的な設定に加えて高機能であること」が決め手)
- 利用方法1(予定プランと提供実績を突合するためのエラーリストの出力に活用)
- 利用方法2(レンタル福祉用具の適合訓練報告書の出力に活用)
- 利用方法3(福祉用具レンタル時の契約書の作成に活用)
- 導入効果(1日がかりの作業が30分へ短縮!営業所と利用者宅の移動交通費の大幅な削減に貢献)
- 今後の展開(生成AIの活用などに積極的に推進し介護業界全体の改善に貢献したい)
導入背景:「直感的な設定に加えて高機能であること」が決め手
事業内容について教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
大分県豊後大野市を中心に、在宅介護が必要な高齢者の方に福祉用具のレンタルや販売を行っており、病院のような設備が整っていない自宅でも生活できるような支援を介護保険サービスの1つとして提供しています。利用者宅との距離が離れている地域なだけに、特定地域内に集中した店舗展開を行うドミナント戦略で営業所展開を行っています。スタッフ間の移動距離を短くすることで、必要な業務に効率よく時間を使い、提供サービスの質を高めています。利用者の数は地域でも最大規模ほどの3,000名を超えており、大分県全域のみならず福岡にも営業所を展開しております。
多くの営業所を持っていますが、拠点あたりは少人数のスタッフで運営していることもあり、比較的早い段階でツール導入を行い情報共有のための環境整備に力を入れています。女性を中心に子育て中のパートさんや高齢の在宅ワーカーさんなど積極的にスタッフとして採用し、事業を行っています。
レポトン導入前の課題を教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
まず、レポトンの運用基盤であるkintoneについては情報共有のデータベースとして広く活用しています。以前はサイボウズ Officeのカスタムアプリ機能で業務用アプリケーションを数多く作成して利用していました。サイボウズ Officeは今でもメインで使っていますが、データ量の制約や介護保険の請求ソフトとの連動性、帳票関係が円滑に出力できないなど課題もあって、サイボウズ Officeの上位版であるサイボウズ 社のGaroonとカスタムアプリ同様に業務アプリが作成できるkintoneに移行を検討した背景があります。
また、介護業界特有の課題もありました。介護保険サービスを利用する場合は自治体への給付申請が必要になるのですが、実はローカルルールがとても多いのです。例えば介護ベッドなどの販売も介護保険で可能です。そのような介護保険の給付申請自体は全国共通の仕組みではあるものの、給付申請書のフォーマットが市町村によって全て異なるなど、非常に複雑になっています。おそらく介護業界に携わる方であれば共通の課題をお持ちだと思います。この仕組みを当時はサイボウズ Officeのカスタムアプリで実現をしようとしていたのですが、kintoneに移行するにあたり帳票の仕組みをどのように構築するかという点も課題でした。
色々なツールの中でレポトンに決めた理由を教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
新たにkintoneに移行するタイミングで、複雑な帳票に対応するための帳票系プラグインは必須だと考えていました。そんな時に、Youtubeでkintoneの帳票であればレポトンが便利だという発信を見たことをきっかけに検討を始めました。実際に帳票系プラグインは他社も含め一通り確認しましたが、PDFとExcel両方が出力できる、行数が増えた時に自動改ページ機能で複数枚の帳票を出力してくれる、FAXを送付に必要なかがみページをつけることができるなど高機能なところが評価ポイントでした。Googleドライブなどのクラウドストレージに格納したうえで、自動的にリネームまでしてくれる点もとても便利だと思います。
(総務部統括部長 高本氏)
私自身でも帳票の修正対応などの対応をレポトンで行っているのですが、他のプラグインに比べて分かりやすく使える印象を持っています。説明を読み込む必要はなく、直感的に利用できると感じています。krewdataなどとの連携も含め、kintone関連製品との拡張性もかなり高いのではないでしょうか。
レポトンの利用状況について教えてください。
(総務部統括部長 高本氏)
現在は外部のケアマネージャーに対する情報連携のためのツールとしての活用がメインです。ケアマネージャーが作成するケアプランと我々が提供したサービスの実績表との差異を明確にするための予実のリスト出力をはじめ、理学療法士がケアマネージャーへの報告書として作成する適合訓練報告書も出力しています。また、レンタル変更関連の報告書や契約書など、たくさんの業界特有の帳票出力にレポトンを活用しています。
利用方法1:予定プランと提供実績を突合するためのエラーリストの出力に活用
エラーリストを出力する場合の利用方法とその効果を教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
介護保険サービスの提供について、まず、サービスを受ける対象者向けに外部ケアマネージャーがプランを作成します。そのプランに基づいてサービスを提供する流れです。作成されたケアプランによる請求内容と我々がサービス提供した実績に基づいた請求内容が一致しないと、介護保険サービスとして給付がされません。そのため、ケアプランとサービス提供実績をそれぞれ突合してあわせていく作業が発生します。
以前はExcelに出力した後、事務員が手作業でデータを確認して突合していたため、丸1日は必要でした。現在は、kintone上でデータ加工をした後、レポトンで出力するような流れで運用しており、わずか30分での作業が可能になりました。
具体的にはまず、Excelに出力した後にkintoneのエラーリスト印刷アプリに取り込みます。次に、データ加工が可能なプラグインのkrewDataを使って必要な単位に集計します。その後、kintoneに登録されたデータをエラーリストとしてレポトンで出力するフローとなります。このエラーリストを我々の実績表とともにケアマネージャーに紙で提出したうえで、エラーの内容のすり合わせを行っていきます。
(総務部統括部長 高本氏)
レポトンの良い点は、ExcelとPDFの両方のファイル形式で出力できることです。基本はPDFで出力しますが、営業サイドで修正することがあり、その場合はExcelで出力してメンテナンスできるようになっています。この汎用性がとても役に立っています。
利用方法2:レンタル福祉用具の適合訓練報告書の出力に活用
適合訓練報告書の使い方とその効果を教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
福祉用具をレンタルする場合、利用者は入院前と入院後での状態に変化があるケースが多く見られます。例えば脳梗塞が要因で入院された状態で歩行器をレンタルした場合でも、退院時の回復状態によっては歩行器を使いこなせないケースもあります。そこで、理学療法士を最大3回派遣して、器具の使用のサポートやトレーニングを行ってもらうという我々のオリジナルサービスを提供しています。
この適合訓練の様子を報告書の形で外部のケアマネージャーに提出する必要があるのですが、以前はExcelで作成したフォーマットに入力して、事務所で印刷した後にFAXしていました。しかも、利用者の自宅で適合訓練をした後に事務所に帰ってからの作業になるため、どうしても残業が増えてしまい、負担も大きかったのです。
今はkintoneで構築した適合訓練報告アプリを利用しています。訓練を行ったその場で福祉器具を使ってどんなトレーニングをしたのかを適合訓練報告アプリに記入していきます。利用者宅内の見取り図や訓練の様子を記録した写真をkintoneの添付フィールドに保存することも可能です。報告書が作成できた段階で、レポトンの出力ボタンをクリックするだけで現場で報告書の帳票出力ができます。適合訓練報告アプリに追加で連携しているFAXプラグインも利用しているため、事務所に戻って作業せずとも、利用者宅内や事務所に戻る車のなかですぐに報告書作成ができるようになりました。
利用方法3:福祉用具レンタル時の契約書の作成に活用
レンタル契約書の使い方とその効果を教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
福祉用具のレンタル時には契約書の締結も行っています。現在は契約が確定した際にレポトンで契約書を作成し、電子契約が可能なプラグインも併用活用し電子契約締結もkintoneに一元化しています。
以前は事務所で契約書を作成、印刷したものを都度FAXで手動送信していました。利用者へ契約書のサインをもらいに行く場合も事務所から利用者宅までの距離が離れており移動にも時間がかかります。さらには、訪問時の確認などによりサイズ違いなどで契約書が締結できず、持ち帰るケースも多く発生します。月の契約は300件を超えており、その場で確定せず持ち帰るケースは3割程度ありました。もちろん利用者にベストなレンタル品の提案やサービス提供が優先のため必要な対応ではあるのですが、都度契約のために再訪問をせざるを得ませんでした。レポトンを活用すると、短時間で書類作成することが可能になるため、契約内容が変更になったケースでも、その場での対応ができるようになりました。
契約書の作り直しから再度サインをもらうまでおそらく1件あたり5000円ほどは交通費が発生していたため、約450,000円/月もの経費削減にも繋がっています。今は契約書原本の送付だけで済むためコスト的にも大きな効果を生んでいます。
導入効果:1日がかりの作業が30分へ短縮!営業所と利用者宅の移動交通費の大幅な削減に貢献
レポトンの導入効果について教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
エラーリストの出力については、1日がかりの作業が30分ほどで完結できるようになるなど、業務効率は大きく向上しています。また、適合訓練報告書の作成は、以前は1件の報告書を作成してFAXで送るまでに30分はかかっていましたが、今は短い場合は5分ほどで報告書の送付まで実施できるようになっており、これも大きな効果の1つです。一番複雑だったレンタル契約アプリも、レポトンのおかげでその場で契約書が締結でき、営業所と利用者宅を往復するような手間がなくなり、約450,000円/月もの交通費の削減に繋がっています。kintoneやレポトンで業務基盤が整備できたことで、拠点がそれぞれ離れていても円滑に業務を進めることができるようになりました。
(総務部統括部長 高本氏)
介護業界では、特にケアマネージャーの方も高齢化が進んでおり、いまだにFAXが主流です。我々がどれだけ電子化できたとしても、受け取る側が電子化に対応していただけるかどうかが大きな鍵になります。それでも、レポトンでPDF化した帳票をFAX送信するなど、現時点で電子化できるところに着手できたことは、レポトンの大きな効果だと思っています。
今後の展開:生成AIの活用などに積極的に推進し介護業界全体の改善に貢献したい
今後の展開について教えてください。
(代表取締役社長 長吉氏)
まだ試験的ではありますが、生成AIと連携させた効率化の取り組みを進めています。利用者に対してどんなサービスを提供していくべきかについて関係者各所を集めて議論するケースもあり、その時には介護保険法の関係から会議の議事録が必要となります。従来はケアマネージャーが利用者宅を訪問した後に自宅に戻ってから作業していましたが、今はGoogleドライブに保存した録音データをChatGPTにかけて要約し、項目ごとに振り分けてレポトンで出力するといったことを試し始めています。生成AIも含めて新たな技術を積極的に活用し、さらに効率化につなげていけるようにしたいですね。
(総務部統括部長 高本氏)
ペーパーレスについては、今後も推進していきたいと思っています。まだ私が紙で出力したり受け取ってスキャンしたりする帳票だけでも毎月2万ページほどあります。これもレポトンを使って紙での出力を減らしていきたいです。
正直に言えば、社内にはまだ無駄な作業が多く二重入力している業務も残っています。kintoneやレポトンはもちろん、RPAなども駆使しながら、全体的な業務効率化をさらに推進していきたいと考えています。
(代表取締役社長 長吉氏)
この介護業界は、まだまだ無理無駄な作業が数多くあり、きちんと運用しようとするとどうしても書類でチェックするしかないというのが現状です。適正化という言葉が声高に叫ばれるたびに書類が増えるという業界ですので、例えば取引先の介護事業者にもレポトン含めた提案をしていきながら、介護業界全体の効率的な環境づくりのために貢献ができたらと思います。
株式会社ソウルウェアでマーケティング部に所属している中村です。
ソウルウェアでのマーケティング業務のかたわら、副業にもチャレンジしています。またプライベートでは二児の母でもあります。
忙しく働く毎日ですが、より生産性を高くかつ余白も生み出すことができるような働き方を目指して日々精進しています!未来の働き方のヒントを発信していけたらと思います。

