kincone導入事例:離れた拠点間でもkincone x Slackで”繋がる”感覚(一般社団法人 三条市スポーツ協会)

kincone 導入事例紹介
職員の皆様と、ソウルウェア代表の吉田(後段、右)。お話を聞かせてくれた岩瀬さん(前段、中央)※撮影時のみマスクを外しています

新潟県の一般社団法人三条市スポーツ協会は、kinconeを導入しslackと連携して利用することで、数日かかっていたエクセル管理に比べて、導入後は数分で勤怠の集計が完了するようになりました。また、距離の離れた各管轄施設でのスタッフ間のコミュニケーションも改善されました。スポーツ業界、自治体との繋がりも深い中で今後はどんなDXを描いているのかお話を伺いました。

一般社団法人 三条市スポーツ協会

利用人数:10名

導入時期:2021年6月〜

多岐に渡る業務の情報共有に課題。
勤怠は長年のハンコ文化からエクセルにするもうまくいかず・・・

ー勤怠管理のお話を聞く前に、そもそも「スポーツ協会」とはどんなお仕事をしているのでしょうか?

岩瀬:私たちの場合は主に大きく分けて4つあります。
一つ目はこういった公共スポーツ施設の管理。窓口業務、施設内の会議室貸し出し、建物自体の保守管理や修繕など。

二つ目は、各スポーツ団体の取りまとめ。例えば市のサッカー協会、野球連盟、各競技のスポーツ団体がありますがそれらを束ねて、市担当部局と一緒にスポーツ振興に取り組んでいます。また、新潟県スポーツ協会と連携を取っています。

三つ目は三条市のスポーツクラブ「りんぐる」という総合型クラブの運営です。市民の方々が参加するスポーツ教室ですね。

好評で定期開催されている「幼児親子運動あそび教室」の風景

四つ目は地域の高齢者を対象にした介護予防事業。「さんじょう健康運動教室」を三条市より受託し、運営しています。
椅子の上に座って行うような簡単なエクササイズをはじめ、高齢の方が寝たきりにならないように運動教室を展開しています。

ーこれだけの内容を10名、パートさん含めて20名ちょっとで運用するのは大変そうですね。

岩瀬:1人のスタッフがいろんな業務の一端を担いながらを進めています。
私も”統括”という形で関わっているので、「どの案件の何の話だったかな」ということも多くなって困っていました。
また、我々の事務所が設置された施設は3拠点あるんですが、拠点間のスタッフの情報共有もメールと電話だけでは限界を感じていて・・・何年も悩んでいました。
方法を模索していた時に、参画していた市とのプロジェクトでたまたま「Slack」を知り、すぐに施設で導入しました。
Slackで、業務について会話を残していくことで、他のスタッフからも進捗が見えるようになりました。

ー ”見える化”ですね。勤怠管理についてはどんな運用だったんでしょうか。

岩瀬:私が事務局長になってからも10年近くはハンコだったんじゃないでしょうか。しかも本当にハンコ押すだけっていう(苦笑)。社労士と話をして、労働時間の管理もしっかり行うことになりました。

数字で把握できるようにエクセルに変えてみたんですが、途端に勤務時間を集計するスタッフの負担がものすごく増えました。
職員としては10人なんですが、パートも含めると23人ぐらいになります。各自が自分の勤務データをエクセルに記録しておいて、それを集計するんですが、先にも言ったように業務はそれだけではないので、集計作業に数日ほどかかってしまう。

結局1、2ヶ月くらいエクセルで運用しましたが、「これは続けられない」と相談を受けました。
そのタイミングがちょうど、Slackを導入して便利さを実感している頃だったんです。それで、Slackと連動できるようなものを探してkinconeに出会いました。

Slackとkinconeの連携!さまざまな就業時間、場所にとらわれない打刻が可能に。

ー現在はSlackと連携して打刻しているんですね?

岩瀬:はい。「出勤」「退勤」とSlackでキーワードを入力して打刻しています。

ー 就業形態は一般企業のように固定時間労働ですか?

岩瀬:8時15分から17時15分というのが基本ですがさまざまなパターンがあります。午後1時から22時までの勤務、夕方から夜だけの勤務、休日にイベントをやるときはその時間だけというパターンも。

この施設だけではなく、外で業務する場合もあります。
外出先からも対応できるように、みんな自分のスマホにkinconeのアプリをダウンロードして使っています。
これ、私が「そうしなさい」って言ったわけじゃなくスタッフ自らインストールして、打刻するようになったんです。
kinconeから場所に関わらず即時に記録できるのはスタッフにとってもメリットでした。

有給申請も、これまでは私が各施設を巡回する時にスタッフに声かけてもらったりメールで連絡もらっていたのを許可していたので、kinconeからいつでも申請・承認ができるようになりお互いのストレスがなくなりました。

コミュニケーションの活発化には「見える化」が鍵。

ー 業務の効率化以外でkinconeを導入して効果を感じている点はありますか?

岩瀬:Slackで感じた「会話の見える化」同様に、kinconeにも「見える化」を感じています。

スタッフが何をしているか、つまり「いつ出勤して、いつ退勤しているのか」離れた場所にいても把握できるようになりました。

ー なるほど。kinconeは単なる勤怠の記録だけではなく、”離れたところにいるスタッフと繋がるツール”になれているのかな。

岩瀬:実際には離れたところにいるから姿は見えないけど、働いている仲間を感じるというか。
コロナ下で施設の利用者も一時的にすごく減ってしまい、フラストレーションを感じてもスタッフ同士で飲み会もできず発散する場所もなかった。コミュニケーションの大切さは改めて感じました。
今は月1回のzoom会議なども設けていて、全員で会話する機会を増やそうと色々模索しています。

今後の展望

ー 今後、さらにDXしていきたい部分はありますか?

岩瀬:今は勤怠データをkinconeで取得するまでで、給与を計算して振り込むフローは人の手なので、その辺をクラウド化できたらとは思っています。
あとは情報共有の仕組みはできてきたので、今度はデータの”蓄積”の部分を検討していきたいですね。一元管理ができると尚いいなと思っています。

ー 岩瀬さんは同じようなスポーツ団体や自治体の方ともたくさん繋がりあると思いますが、IT化についてはどう感じていますか?

岩瀬:実行しているという話はほとんど聞かないかな。とくにスポーツ関係は、そういうものに疎い人が結構多いので、進んでるとは言えないかもしれないですね。

私たちがロールモデルみたいなものを示して、周囲に伝えられたらいいなと思います。
スポーツって教育とも絡んだりするためになかなか産業として成立しづらいんです。スポーツという文化をワンランク上げるためにも、ある意味で企業化していくというか、社会の一員になっていくことが大切だと感じています。
この前も、一般企業の方が参加する業務改善のビジネス研修に参加した際、我々のSlackとkinconeを活用した勤怠管理の話をしましたが、皆さん知らなかったんですよ。
私たちスポーツ団体が先んじてやれてるっていうことはすごく嬉しかった。そういうところと肩を並べていけるようになるっていうのが目標です。

でも、新しい技術を入れるだけではなく、ハートを乗せていくことが大切だと感じています。
IT化とか、電子化みたいなところだけに頼らず、最後は人対人っていうところを見失わないようにしておきたいですね。

お話を聞かせてくれた人

三条市スポーツ協会

市内公共スポーツ施設の管理運営や「三条市総合型地域スポーツクラブりんぐる」の運営を始めとした、運動・スポーツ推進事業を通じて、『スポーツの楽しさや意義や価値』を見出し推進する団体として、新潟県三条市のさまざまな運動・スポーツ活動を支援・推進している。

三条市スポーツ協会 事務局長 岩瀬 晶伍(いわせ しょうご)

神奈川県出身 1985年2月生まれ。2004年4月に新潟県三条市(旧下田村)に移住。
2008年より三条市スポーツ協会(当時:三条市体育協会)に就職。
2015年より事務局長に就任し、以来指定管理業務を始めとしたスポーツ協会事務局の統括責任者として従事。
また、移住して以来カヌーワイルドウォーター競技の選手としても活動し、現在でも現役選手として奮闘している。

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