
大鎌電気株式会社は、1945年創業の老舗電気工事会社です。「百年後の笑顔を照らすエネルギー・ソリューション企業」をスローガンに掲げ、函館を中心とする道南エリアで年間約400件を超える工事実績を持ちます。長年公共工事を中心に事業を展開してきましたが、近年では民間企業向けの省エネ事業や一般家庭向けの事業を開始するなど、事業の幅を広げています。本事例では、同社がタイムカードからキンコンへ移行し、勤怠管理のDX化を実現したプロセスをご紹介します。
| ポイント |
| タイムカードからキンコンへ勤怠管理のスムーズな乗り換えを実現 |
| kintone連携により、工事管理や日報管理との一元化を目指す |
| 脱Excelを達成!集計作業の負担を大幅に軽減 |
目次
- 導入背景(「kintone連携があること」が決め手)
- 利用方法1(アプリ打刻とワークフローの活用)
- 利用方法2(給与計算用の集計作業に活用)
- 社内浸透(地道な取り組みで社内浸透へ)
- 導入効果(脱Excelを達成!集計作業の負担を大幅に軽減)
- 今後の展開(kintone連携の活用と更なる業務改善)
導入背景:「kintone連携があること」が決め手
事業内容について教えてください。
(総務部 金曽氏)
大鎌電気株式会社は1945年創業の電気工事会社で、函館を中心とする道南エリアを網羅しています。年間約400件を超える案件の実績があり、公共工事から民間工事、一般家庭向けの小規模工事まで幅広く対応しています。2021年6月には「住まいのお助け隊」という一般家庭向けの事業を開始し、事業拡大に合わせて新卒採用にも力を入れています。新人の工事デビューも兼ねて、コンセント1つ増やすといった細やかな案件にも対応し、工事の経験を積むとともにお客様のお困り事を解決するサービスの提供ができるWin-Winの関係を築いています。
また、当社のポリシーとして、会社の財産は人財だという考えがあります。SDGs宣言やISO9001やISO14001の取得をはじめ、働く環境の整備を近年積極的に実行しながら、社員教育にも力を入れています。2023年にはショールーム兼研修棟を新設し、地域にもその学びをシェアするために社外の方も参加できる研修などの企画開催も行っています。

キンコン導入前の課題を教えてください。
人材育成に力を入れる傍ら、働く環境についての改善やDX化などについても目下の取り組み課題となっておりました。
働く環境に直結する勤怠管理についてですが、以前はタイムカード形式での打刻でした。タイムリーにタイムカードを打ってくれる人はまれで、月末に総務がまとめて手入力をするという流れになってしまっていました。現場作業が多い工事部では直行直帰も多く物理的にタイムカードを打つことはできないため、実際の働き方と管理方法に乖離が生まれている状況でした。また、工事部については工事日報をスプレッドシートでつけており、そこにも工事時間の記載が必要でした。
そのような状況でもしばらくはタイムカードの運用を続けていましたが、新卒採用なども始まったことで管理する人数が増加し、限界を感じていました。さらに、複数のExcelを利用した集計作業にも課題があり、脱Excelに取り組みたいと思っていました。
色々なツールの中でキンコンに決めた理由を教えてください。
kintoneと連携ができることが、キンコンを選んだ最大の理由です。当社では2020年秋頃からkintoneを導入していましたが、キンコンとの連携により、業務管理と勤怠管理の一元化を目指しているところです。
また、当時はタイムカードや紙、Excelへの集計作業とアナログな管理方法だったため、導入がしやすい勤怠管理ツールを求めていました。
kintoneはどのような用途で導入し利用されているのか教えてください。
当社ではkintoneを主に工事の管理や顧客管理で利用しています。具体的には、工事案件の管理がkintoneの主な用途です。公共の大きな案件から一般家庭向けの小規模工事まで、全ての工事の案件情報をkintoneで一元管理しています。
kintoneの導入により、情報の可視化と共有が進み、特に人数が増えてからはその効果が顕著に表れています。以前は個々の社員の頭の中にあった案件情報が、今では全員で共有できるようになりました。
利用方法1:アプリ打刻とワークフローの活用
キンコンの利用状況について教えてください。
全従業員の勤怠打刻については、キンコンのスマートフォンのアプリを使って行っています。会社支給のスマートフォンを使用しており、出勤時と退勤時にアプリで打刻を行います。休憩打刻は特にせず自動で休憩が取得される設定にしています。GPSもオンにしていますが、基本的には信頼関係に基づいて運用しています。
承認フローについては、各部のグループ長が申請を承認します。工事部のみ、人数が多いのでチームリーダーを間に挟んだワークフローにしています。
アプリ打刻とワークフローの活用とその効果を教えてください。

以前の打刻方法だったタイムカードは残念ながら会社に浸透せず、総務部による打刻となっていました。キンコンのスマートフォンによるアプリ打刻を導入したことで、直行直帰が多い工事部の社員も自分のスマートフォンから現地で打刻ができるようになりとても便利になりました。会社全体で打刻漏れも少なくなり、就業形態もあらかじめ設定をしているため、実際の働き方に基づいた管理ができるようになりました。
また、月末の勤怠申請や有給休暇の申請管理でも、キンコンのワークフロー機能を利用しています。有給休暇の自動付与機能も活用しており、有給管理が全てシステム上で完結するので、以前の紙ベースの管理と比べて大幅に効率化されました。
利用方法2:給与計算用の集計作業に活用
集計作業の方法とその効果を教えてください。

タイムカードを利用していた時には、集計は複数のExcelを利用して手作業で行っていました。タイムカードを総務部が全員分打刻し、その後タイムカードシステムからCSVを出力します。工事部は現場での工事をする関係で、工事日報のスプレッドシートに残業や働いた時間の記載があるため、その情報もつき合わせて確認します。紙管理をしていた有給の申請情報は、紙からまた別のExcelに日数を記載して管理していました。色々なところに散らばった情報を最終的にExcelへまとめて、外部の社労士さんに渡していました。
今は日々の打刻データがキンコンに蓄積され、キンコンが自動で集計もしてくれているためとても効率化しました。
社内浸透:地道な取り組みで社内浸透へ
キンコンの社内展開方法について教えてください。
総務部、営業部、工事部とそれぞれ部署ごとに展開をしていきました。特に工事部は現場に出ていることが多く、コミュニケーションの機会が少なかったため他の部署より時間がかかりました。チームリーダーが中心となって声掛けを行っていました。
キンコンの社内浸透で工夫されたことがあれば教えてください。
具体的には、iPhoneにアラームを設定して忘れないように気をつけたり、入り口に「キンコンしましたか?」と貼り紙をしたりと、習慣化のための地道な工夫をしました。また、kintoneのスペース機能を活用して掲示板を作り、勤怠に関する重要な連絡事項をスレッドに投稿することで共有していました。月末の申請の期日を広報するのに合わせて、申請前のチェックポイントをまとめたマニュアルを添付して自発的な確認と申請を促しています。

パートナーである矢内氏とキンコンの構築をどのように進めたのか教えてください。
(総務部 金曽氏)
矢内さんには、kintoneの構築からキンコンの構築までずっとお世話になっています。キンコンでの打刻のルールや就業形態の整備も一緒に進めていきました。時には社労士も含めた打ち合わせを設置しすり合わせを行っていきました。
(構築パートナー 矢内氏)
キンコンは勤怠管理ツールですので、システムを作るというよりはルールに基づいた設定が必要となります。与えられた枠の中で、どのようにすり合わせていくかが重要だと思っています。社長、総務部の方々、社労士さんとでそれぞれ議論を重ね、働き方のルールの見直しも含めて落とし所の調整を進めていきました。
余談になりますが、kintoneの構築時には、工事の案件管理を移行する必要があったため、現地に訪問しロールプレイングなども実施し現状把握をした上で提案していました。キンコンもkintoneも実際に利用する会社の使い方を具体的にイメージし、無理なく、ツールの特性を最大限活用できる状態に持っていけるように支援したいと思っています。
(総務部 金曽氏)
ツールに頼り切るだけではなく、メンテナンスコストも考えた上で、当社にマッチする提案をしてもらえるため、信頼して相談しています。
導入効果:脱Excelを達成!集計作業の負担を大幅に軽減
キンコンの導入効果について教えてください。
総務部の勤怠管理業務は大幅に効率化されました。以前は全員分の勤怠を手入力し、Excelで集計していましたが、その作業がほぼなくなったことで、いわば脱Excel化を実現しました。また、スマホでの打刻が可能になったことで、直行直帰の社員の勤怠管理も容易になりました。
さらに、想定外の効果もありました。キンコン導入をきっかけに、社内ルールを明確化し、全社員で共有する良い機会になったと感じます。キンコンについても実際に打刻をしている現場社員から意見が上がり、設定を見直す機会などもあり、会社全体で改善に取り組めています。システムや人に頼りきりにならないバランスの取れた運用ができるようになったと感じます。

今後の展開:kintone連携の活用と更なる業務改善
現在、キンコンの勤怠データはkintoneに連携されていますが、まだ十分に活用できていません。今後、kintoneの工事日報データと勤怠データを紐づけて管理できるようにkintoneの構築を検討したいと思っています。
単にシステムを導入するだけでなく、業務プロセス全体を見直し、段階的に改善していけるように取り組みたいと思っています。キンコンとkintoneの活用はその重要な一歩だと考えており、今後も、社員の働きやすさと業務効率の向上を両立させながら、DX推進に取り組んでいきたいです。
株式会社ソウルウェアでマーケティング部に所属している中村です。
ソウルウェアでのマーケティング業務のかたわら、副業にもチャレンジしています。またプライベートでは二児の母でもあります。
忙しく働く毎日ですが、より生産性を高くかつ余白も生み出すことができるような働き方を目指して日々精進しています!未来の働き方のヒントを発信していけたらと思います。


