kincone導入事例:制作業界に分業制!1日5時間勤務をスタンダートにするために(有限会社ねこリセット)

kincone 導入事例紹介
代表取締役の岩片様。

有限会社ねこリセット(東京都板橋区)はWEBメディアや紙媒体などのコンテンツ制作やシナリオ制作を行う会社です。
1つのコンテンツを制作するまでに分業制を取っており、それぞれのスタッフが得意分野で活躍すると同時に”隙間時間”での勤務を叶え、子育て中の女性の雇用や短時間の勤務を実現しています。
kinconeがそういった柔軟な働き方の一助になっている事例をご紹介します。

有限会社ねこリセット

利用人数:11名

導入時期:2021年7月〜

クリエイティブ制作を分業するために勤怠管理をクラウド化

ー まず、有限会社ねこリセットの事業内容について簡単に教えてください。

岩片: 「編集プロダクション」という表現が一番近いでしょうか。
Web記事の企画やライティングが中心ですが、雑誌や漫画など紙媒体のシナリオやゲームなどのシナリオ制作も行います。
顧客によってはCMSに入稿するところまで請け負います。

ー 業界的に、長時間労働が多いイメージがあります。

岩片:おっしゃる通り、納期があるためにハードワークになりがちな業界ですよね。
これは、私の理想の働き方に繋がるのですが、とにかく長時間労働をやめたいんです。
だから当社ではひとつの案件にかかる作業をできるだけ細分化して、隙間時間がある人に振り分けるようなスタイルにしています。
具体的に言えば1本のWEB原稿で文章を書く人と写真を用意する人が別々、あるいは企画を出す人と書き手は別々というような。

ー 1本の記事を最初から最後まで自分で担当することが普通のイメージでしたが…

岩片:こだわって全部自分でやりたい人もいると思いますが、そういう方はフリーライターとしてやった方が合うかもしれませんね。
当社は組織なので、分業して効率的に進めています。編集プロダクションは、案件をたくさんこなして利益を得ていかないといけないので、効率は重視しています。

コンテンツ制作業界の悪癖だと思いますが、とにかく労働時間が長い。その原因の1つが1人で広範囲の作業をカバーしていることだと考えています。
企画を出すのが上手いスタッフにCMSの入稿をさせてもしかたないので、企画が得意な方には企画出しだけに専念してもらい、 繰り返しの作業が得意なスタッフには入稿作業をしてもらうなど業務を切り離して適材適所の配置をしています。

そうした時、例えば業務委託したライターに原稿を書いてもらった後、CMS入稿作業は社内の人間でやるとします。
CMSの入稿に対して1本いくらっていう値段の付け方がしにくいため時間当たりで計上したい。その時間管理を行いたくてツールを導入しよう、と思いました。

ー これは業界ならではかもしれませんね。ちなみに導入前はどんな管理方法だったんですか?

岩片:Chatworkで作業時間を都度申告してもらって、それをスプレッドシートに私ともう1人の管理スタッフで入力していました。
設立当初は1人、2人分だったからよかったですが、7人8人とスタッフが増えてきた時に、入力ミスも起こるし見落としたらその時間は計上できないし、これはダメだねって(笑)。

ー 作業時時間もかかりそうですね。

岩片:ひどかったですよ(苦笑)当社は15日で締めて25日に支払っていますが、締日に拾い上げて入力するだけで1人30分以上かかり、それをまた計算して金額に換算するっていうフローが…。kinconeを導入して、作業時間は5分の1以下になりました。感動しています。

ー それはよかったです!普段どのようにkinconeを使っていますか?

岩片:スタッフそれぞれが携帯のアプリから打刻しています。
当社は代表の私ともう1人の管理スタッフ以外は全員アルバイトです。コロナ前からフルリモートをしていて、好きな場所から働いてもらっています。北海道から、最南端は大分県までスタッフがいます。

リモートワークの様子

そういう働き方ができるとなると、優秀だけど隙間時間しかないという、子育て中の女性が多いです。
当社の編集スタッフは例えば15時に勤務開始して2時間働いた後、「休憩」として家事をして、夜に落ち着いてから業務再開するというような働き方が可能です。

対してアシスタントの方たちは細かく私から指示を出したりするので、勤務は営業時間内に限定しています。

ー 柔軟な働き方が雇用を広げる第一歩ですね。人材不足の解決策にもなりますね。

勤務時間の見える化が、従業員の満足度を高めている

ー kinconeはどうやって決めたんですか?

岩片:Facebookで知人から教えてもらいました。
「もう手動で計算するのが面倒くさい」「休憩ボタンを日に何回押してもOKな、柔軟な管理ツールを知ってる人大募集」という投稿をしたら、いろんな方が教えてくださったうちの一つがkinconeでした。

他2つくらいのツールと検討して、安価で使いやすそうだったので決めました。
3社から資料をダウンロードして見比べたときになんとなくkinconeが一番琴線に触れたというか。kinconeのサイトや資料から、それを利用している私が想像できたんです。

あとは実際にkinconeを使っている知人からの強力な推薦もありました。使い勝手についてすごく細かくFacebookのMessengerで送ってくれたんです、「この製品との連携もできるよ」とか。私自身も誰かに聞かれたらkinconeがいいよって薦めると思います。

ー 嬉しいです、ありがとうございます。
実際に利用して、集計作業にかかる時間の削減以外に感じている効果はありますか?

岩片:勤務時間が可視化されたことでスタッフにきちんと還元できるようになりました。
雇用形態が基本はアルバイトだからこそ時間の管理がすごく重要で。今までは(スタッフ側が)変な気を回してたことがあったんじゃないかなと思っているんです。例えば15分過ぎてるのに、切りが悪いからって、過ぎた分は切って2時間で申告していたり。
でもkinconeなら時計を見ながらの体感管理ではなく、3時間18分働いたのなら3時間18分で申告される。そういう意味で、使う側が不利益を得なくなったんじゃないかと思っています。

今後の働き方への取り組み

ー 今後の展望などあれば教えてください。

岩片:これまで”労務管理”という捉え方できちんと運用していなかったので、これを機に今後は管理していきたいと思っています。
私もライター、編集出身なので、なかなか経営方向に頭がいかなかったんですけど、kinconeを導入して「ツールを使うとこんなに楽になるんだ」というのがわかったので、顧客管理とかその他の社内業務にも積極的にツールを入れていきたいです。

理想の働き方は、日本全国どこにいても、短時間でも働ける体制。
「1日8時間勤務」というのに前から疑問があるので、管理職も含めて給料が安くてもいいから「5時間x5日の週25時間労働」というのを実現して、社員化していけたらなと考えています。
今後の労働人口が減少して、かつ、高齢化社会で介護などに時間を取られる人が増えることを加味しても、週25時間であれば無理なく働けそうじゃないかなと思っています。

それから、クリエイティブ業務は1人で責任を抱えがちなので、可能な限り作業の分業をして1人あたりの負担を減らしていけるような会社にできたら嬉しいです。

有限会社ねこリセット

コンテンツ制作プロダクション。ウェブ記事を始め、雑誌記事、書籍などの制作を代行している。テキストコンテンツがメインだが、イラストや漫画、動画などの制作も可能。

岩片 翼(いわかた よく)

代表取締役。フリーライター、出版社、編集プロダクションを経て、2004年にねこリセットを設立。起業時はゲーム系マスコミで、社名の由来は「リセットボタンを押すねこ」より。
趣味はボードゲーム始め、アナログゲーム全般。

タイトルとURLをコピーしました