テレワーク・スタートアップガイド

新型コロナウィルス感染症拡大の防止策として、東京都ではできる限りの在宅勤務要請が出るなどますます注目を集めるテレワークリモートワーク)。
この機会に導入を検討する企業も多いと思いますが「一体何から始めればいいのか」「ツールはどんなものがいいのか?」悩みは尽きないですよね。
そこで今回は、ソウルウェアがテレワークをスタートさせた時の社内ツールや内部事情を大公開しながら、テレワーク成功のポイントについて考えてみたいと思います!

サリー
サリー

今でこそ全員フルリモートで働くソウルウェアですが、実は最初からこのスタイルだったわけではありません。社員の結婚、家族の転勤をきっかけに2016年頃テレワーク(リモートワーク)を一部導入し少しずつ今の働き方へ整備してきました。
まずはソウルウェアがテレワークに移行し始めた際の、メンバーのリアクションや経営者のマインドを見てみましょう!

Step.1 

〜テレワーク開始のきっかけ〜

ソウルウェアは2012年の創業以来、都内のオフィスへ全員が出社して仕事をする働き方をとっていました。従業員が10名に満たない小規模な運営の中、結婚や家族の転勤を機に東京を出て地方へ引っ越さなければならない社員が相継ぎます。
会社を辞め新天地でまた職探しをせねばならないメンバーと、貴重な従業員を失うことになる会社。
両方を救う手段が『テレワーク(リモートワーク)』でした。

〜段階的にテレワーク導入〜

2016年6月に、社内に週に1度のテレワークを提案しました。(引っ越しが決まったメンバーが東京にいる間に、プレ・リモートとして提案)
とくに反対意見などは出ませんでしたが、実際にテレワークを実践する人は少なかったですね。慣れないというか、様子を伺う感じになってしまっていました。

同年10月頃、社員みんなで改めて「やるならちゃんとやってみよう」と話し合い、仕切り直して週1回のテレワークが始まりました。
各自で週に1度好きな日をテレワークする、というスタイルで定着していきました。

吉田
吉田

〜社内の”不公平”を無くすように考える〜

リモートワークを始めてみると、”電話対応”において問題が生じました。
それまでオフィスに社内PBXを引いていたので、必然的に社内にいる人が電話に出ることになります。
また「誰かがオフィスにいないと、電話に出る人がいない」と考え、自主的に出社してくれるメンバーがいましたが不公平感は大きかったと思います。

電話についてはその後、クラウドPBX(ツールについてはこの後詳しく記載)を導入し社外にいても電話に出れるようにしたり、そもそもかかってくる電話を減らすために企業HPから電話番号の記載を削除するなどの対応をしました。

テレワークに限った話ではありませんが、社内の誰かにだけ負担がかかる状態は極力無くした方がいいと考えています。

吉田
吉田

Step.2 社内インフラをテレワーク用に刷新

サリー
サリー

ここからは、実際にソウルウェアでテレワーク導入前→後に利用しているツールとその選定理由をご紹介します。

(各項目の見方)業務内容:テレワーク前→テレワーク後

経理:FX2 → freeeFX2

ソウルウェアで依頼している税理士が、freeeでは業務ができないということだったので、定期的にデータをfreeeからFX2にインポートして利用しています。

freeeはマネーフォワードとどちらを採用するか検討しましたが、APIやファイル取り込みという点で機能が充実していたfreeeを採用しました。

テレワーク開始当時の経理担当の社員は簿記があまり得意な方ではなかったので、結果的にfreeeのほうがとっつきやすかったと思います。

吉田
吉田

電話:PBX→Biztelモバイル

1度、モバビジ+スマホアプリという形で導入決定したんですが、試行期間でWiFi通信環境における通話品質の悪さがわかったため、Biztelモバイルに変更しました。

各自にスマホを1台ずつ支給しているので、電話だけではなく自宅外での作業時にテザリングでも利用してもらっています。

吉田
吉田

社内チャット:Chatwork→Slack

リモートワークのために変更したわけではないが、テレワーク移行期にエンジニアから流行りに乗ってSlackに移行したいという話があったので変更しました。結果的には良かったと思っています。

テレワークだとチャットでの活発なコミュニケーションが重要になってきます。少しでもメンバーのテンションが上がるツールの導入をおすすめします。

吉田
吉田

ファイルサーバ:Synology NAS(社内設置、Dropboxのように利用)→SharePoint

Synology NASのDropboxのように使える機能はネットワークの回線をかなり圧迫していることがわかったので、完全に外部にあるSharePointに移行しました。

Dropboxでもよかったのですが、機能的には大きく違わず、利用していたOffice365のプランに含まれていたのでSharePointを選択しました。

吉田
吉田

ビデオ会議:appear.in(時々利用)→Zoom

appear.in(現在はwhereby)は導入当時、音声・画像ともに高品質でしたが、サービス自体の知名度が上がり利用者が増えるに従い品質の低下がみられていました。

テレワーク移行に伴い、社内外でビデオ会議の回数も増えたので、Zoomに移行しました。

Zoomについては、少しずつ認知が広まってきていた時期であり、パートナー企業でも使われているのを目にし始めたので検討した結果、文句なしに高品質だったので採用しました。

吉田
吉田

勤怠管理:kincone

勤怠管理と交通費の精算には自社で開発・提供している「kincone」を利用しています。
Slackと連携して、チャット上から打刻ができます。
例えば「おはよう」とチャットで打ち込めば、出勤打刻ができるんです。
詳しくは下記の記事でも紹介しています。

吉田
吉田

今も模索中の課題、ツール。

ID管理
必然的にクラウド製品が増えるので社員の入退社の際に各ツールのIDを設定する必要があります。
特に退社時にはきちんとIDを無効化しないと情報漏洩につながってしまいます。
全員がIDを付与されている場合はまだいいのですが、共有IDとなるとパスワードを変更して、残っているメンバー全員に周知しないといけなかったりとかなり煩雑な処理になることが悩みです。

現在はJumpCloudという製品を使っていてAzureAD(Office365)やGSuiteといった主要ツールのIDは統一的に管理できています。

また、SSOに対応している製品は極力AzureかGSuiteとのSSOにてログインを行うようにすることで整理されています。
しかし、他にもいいツールがないか模索しているところです。

吉田
吉田

基本的なスタンスとして「テレワークのために」というよりも「業務の効率化」を図った結果、”テレワークしやすい環境が整っていった”という方が近いです。

テレワーク自体、何の為に導入するのか?その目的を見失わないようにツール選定も行うことがいいと思います。

吉田
吉田

Step.3 管理者側のマインドを整える

サリー
サリー

よくテレワーク導入を迷う声として、「社員(部下・同僚)が本当に仕事をしているのか不安だ」「管理はどうするのがいいの?」ということを聞きます。
ソウルウェアではどんな変遷があったのか聞いてみましょう。

以前も今もあまり細かい指示は出さないという点では変わっていません。
が、リモートワーク導入時と今の考え方とはだいぶ違います。

以前の私のやり方は、メールやチャットでメンバーが社内外で交わしている情報を注視することで、スケジュールの遅れやお客さんとのトラブルになりそうな芽を事前に察知してつぶすという形でした。

また、明示的にメッセージを送らなくても、例えばソースコードをレポジトリにコミットしたタイミングで自動メッセージが飛ぶなどの仕組みを構築することで、情報を捉えられるようにし、それらも見ていました。

これは古典的な意味でのプロジェクトマネジメントという観点ではうまくいっていたと思いますが、この方法だと各メンバーとのコミュニケーションは必然的に「ダメだし」が多くなります

通常、オフィスで顔をあわせて働く組織では言葉以外の表情・動きでのコミュニケーションや非公式な場(喫煙所や飲み会など)でのコミュニケーションで補えたりもしますよね。

リモートワークだとそうもいかず関係性はギクシャクしはじめます。
関係性が壊れてくると、チャットでもDM(他のメンバーから見えない1対1のやりとり)が増えてきたりして、必要な情報を得にくくなってきて、管理側も疑心暗鬼になりやすいです。

それで最近のスタンスですが、あまり細かく気にしないことにしています。
メンバーにはざっくり要件を伝えて、あとはタスクの完了を待っているだけです。

様子を見ていると「自分ならこうするのに!」と歯がゆいこともありますが、基本的に放置しています。
面白いことに致命的にタスクが遅れるようなことはありません。
各メンバーが必要なことが何かを各自考え、工夫をして動いてくれているのだと思います。

以前は各プロジェクト毎に作成したSlackのチャンネルすべてに参加していましたが、細かくコミュニケーションを監視する必要もないので、最近はかなりのチャンネルから抜けてしまいました。

受託開発(SI)ビジネスから撤退しているということもあり、遅れが直接的な損失につながるようなタスクが少ないのもそう思えるようになった要因としては大きいかもしれません。

各自をきちんと信頼することが重要だと思います。
これはおそらく、リモートワークでもオンサイトでも変わらないと思います。

吉田
吉田

代表の吉田氏によるテレワーク(リモートワーク)への課題

ソウルウェア社員によるテレワーク(リモートワーク)座談会