kincone導入事例:kintone連携!日報廃止で年間1.6万枚のペーパーレス、人件費は約170万円の削減に成功(株式会社XEN GROUP)

kincone 導入事例紹介
エントランスで。左から中村様、河合様、松村様、安野様。

香川県高松市で食品機械や産業機械などの機械開発・製造を手掛ける株式会社XEN GROUP。本社工場では100人近くの従業員が、長らく紙の日報による勤怠管理を行なっていましたが、紙資源にかかるコストや、紙からExcelへの入力業務など非効率な運用に悩んでいました。
kinconeとkintoneを連携して、本来の製造業務に従業員が全力を注げるよう煩わしいオペレーションは排除したクラウド管理方法を整えました。紙の管理をしていた時と比べると年間で150万円以上もの経費削減を成功させた例をご紹介します。

株式会社XEN GROUP

利用人数:114名

導入時期:2020年4月〜

紙の日報をExcelで集計。月間で50時間以上もかかっていた。

ー 簡単に事業内容を教えていただけますか?

河合:もともと板金や溶接など、装置の箱となる部分を製作している会社でした。
そこから事業が拡大し、自分たちで機械装置も作るようになりました。例えば、食品業界では豆腐を作るための機械など。
この(香川県高松市の)本社工場では既存の板金製作と、機械製造を行なっています。

また食品業界へ製造機械の提供を通して、廃棄にかかるコストや食材ロスの課題を見つけ、それを解決する自社ブランド「XEN」を2021年にスタートしています。
例えば食品乾燥機「X-Dry unit」。豆腐の製造過程で”豆腐残渣(おから)”が大量に出るのですが、腐るのが早く産業廃棄物として処理するしかない、という悩みをいただいていました。
これを腐ってしまう前に乾燥させてパウダー状にし、クッキーなどのお菓子を製造する製菓メーカー向けに「おからパウダー」として卸せるようにするための機械を開発・商品化しました。
これらの製造は兵庫と広島にある工場で行なっています。

ー SDGsを実現できる素敵な事業ですね。
そんな中で、これまでの勤怠管理にどんな課題があったんでしょうか?

河合:勤怠は、工場(現場)で勤務する従業員が紙ベース、事務所ではExcelベースで行なっていました。
紙ベースは日報のことで、作業内容と一緒に勤務した時間を記入します。それを各工程のリーダーがまとめて毎月、締め日の作業終わりにExcelに入力していました。

各従業員1人1人の日報を書く時間、リーダーがそれを集計してExcelに入力する時間などを人件費で換算すると毎月50時間程かかっていたんです。
また、紙だと汚れや紛失もあったし、月の途中で残業時間や有給消化率なども把握しづらい。
そもそも100人近くいる従業員が、毎日1人1枚紙を印刷して使用すると1ヶ月で1,000枚以上、年間で1万枚以上の紙を消費することになります。
これを何とかできないのかなっていう問題意識がずっとありました。

中村:製造業において紙が一概に悪いとは言えないんです。一日の作業内容などを把握するのは、日報が見やすいのは事実です。
でも、単純に勤務時間を把握するための運用で言えばベストではない、と。

河合:また、営業部隊は出張などもあり、そもそも紙で対応できないシーンがありました。
ちょうど、受注管理や生産管理を目的に社内で利用を始めていた「kintone(キントーン)」で、まずは”日報アプリ”を作成して運用してみることから始めました。
安野が、マクロとかデータベースに知見があって、外出先から出勤状態を登録できるような仕組みを作成して「便利だね」とはなったんです。
こんな形で全従業員に展開できないかと考えましたが「kintone」のアカウントを勤怠管理のためだけに従業員分契約するのはコストがかかるので、連携できる勤怠サービスを探して「kincone」に出会いました。

人件費+紙や印刷にかかる経費は150万円以上の削減!

ー 導入してからの効果を教えてください。

松村:「kincone」導入時の稟議申請で、紙代や人件費を年間142万円削減ができると試算していましたが実際は150万円以上削減できていると思います。
各工程のリーダーが一番喜んでいるんじゃないでしょうか。毎月(導入前は)「締め日が来てほしくない」と嘆いていましたから(苦笑)。
私たちも、以前は提出されたExcelデータを見てエラーが出ている箇所を差し戻したりして大変でした。

ー 紙で管理していると「あの時正しくはどうだったっけ?」というのが瞬時にわからなかったりするので、エラーが出てしまうと従業員本人を捕まえて記憶を遡って…と大変ですよね。
XEN GROUP様の素晴らしいところは、これまでの紙管理でかかった時間を「人件費」として算出し経費の削減試算を立てているところだと思います。

人件費だけで考えれば実に170万円近くの削減になった。
紙管理の方がかかる金額は安いが資源と手間がかかる。「kincone」にしたことで1.6万枚のペーパーレスに成功した。

交通費取り込みだけじゃない!車通勤でも利用できるICカードタッチ打刻の魅力。

ーどうやって普段「kincone」を利用しているか教えてください。

河合:本社の場合、工場に全部で8か所ある入り口に「kincone」アプリをインストールしたiPadとパソリを設置しています。従業員にはFelica対応のICカードを配布して、出退勤の際は端末にタッチすれば打刻が完了します。

工場の出入り口に設置。従業員はICカードをタッチして打刻する。

打刻データは「kintone」に連携しているので、リーダーは締め日に「kintone」上で承認作業をします。

ー 本来「kincone」でのカードタッチ打刻は、出退勤と同時に交通費を取り込む前提で実装された機能ですが、車通勤で交通費の管理が必要のないXEN GROUPのような会社でもそうやって使っていただいて嬉しいです。カードをタッチするだけでいい、というのは簡単で従業員に浸透させるのもラクですね。

河合:はい。簡単繋がりで言えば、有給休暇の申請は従業員1人1人に専用QRコードを発行していて、それを読み取ってフォームから申請してもらっています。

ー 「kincone」からも申請はできますが、なぜQRコードから専用フォームという方法にしたんでしょうか?

河合:現場で働くスタッフの方は必ずしもリテラシーが高いわけではありません。全員がそれぞれ、「kincone」のログイン用メールアドレスとパスワードを管理して、申請の操作フローを覚えて…という時間やそれに使う神経を、本業である製品製造の時間に充ててほしいと思ったからです。
だから申請フォームも、QRを読み取ればその人の名前とか従業員番号は既に入力されていて、シンプルに休みたい日を選んで送ってもらうだけ、というものにしています。

煩わしい勤怠登録やツールの使いこなしにかかるストレスを削減して、現場が本来の業務に打ち込めるようにする。バックオフィスを支えている管理部の皆様の取り組みが素敵です。
結果的に良い製品につながって、その先にいる顧客に喜んでもらえるんですね。「kincone」がその一端を担えていることがとても嬉しいです!

お話を聞かせてくれた人

株式会社XEN GROUP
「MOTTAINAI エンジニアリング」を掲げSDGsを実践したモノづくりを開発・提供している。広大な自社工場での機械製造と、フードロス削減のための食品加工機械「XEN」ブランドなどがある。

経営管理部 河合 総一郎(かわい そういちろう)
社内専属SEとして社内外のインフラ設計構築をはじめ、現在はKINTONEを主軸とした生産管理やDX推進システムの設計構築に従事。
「使用者の立場目線で考える」をモットーにシステムを使うことが目的になってしまわないよう日々精進しています。
最近では社外エンジニアとの交流会という名の飲み会参加にハマっています。

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